離婚したいけどお金がないなら読んでおくべき一冊

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前に読んだ本の中で紹介されていて面白そうだと思って、読んで本がコレ。結婚を「金融商品」と捉えて、どうすれば離婚でお金を取れるのかを詳しく解説してくれている。

「損する結婚 儲かる離婚」藤沢 数希(著)

お金をたくさん稼いでいる男性や女性はぜひ読んで、離婚訴訟に備えて欲しいし、旦那さんや奥さんがかなり稼いでいるなら、どれだけ離婚裁判で相手からお金を引っ張れるかを勉強して欲しい。

今は誰でも知っていると思うけど、結婚する前から持っているお互いの資産は共有財産とは見なされないため、離婚の際の財産分与には関係ない。もちろん、親が亡くなって遺産相続した分も共有財産には当たらない。

結婚してから稼いだ分だけが共有財産となり、離婚した際に財産分与される。

そして、離婚裁判が長引けば長引くほどお金を稼いでいるほうが、お金を稼いでないほうに、毎月「婚姻費用」として、裁判が続く限り支払い続けることになる。

お金を稼いでいる人が離婚するのにどれだけリスクがあるのかが良くわかるし、お金を稼いでいない人が離婚する際にどれだけ得するのかも良くわかる。

離婚裁判は長くて2年ほどかかる。骨肉の争いになるのは両者必至。裁判での口頭弁論で一度は尋問されるため、その時はお互いに相手がどれほど酷い人間かを言い合うことになる。

この本の中で少しだけ間違っている箇所がある。

「女性は皆女優なので裁判官の前で泣いたり、演技をしたりして、心象をよくできる」みたいなことが書いてあるけど、実際の裁判ではそうはならない。

裁判官の前で泣いたって「この人かわいそう」と、裁判官は思わないのだ。実際、泣くほうが心象が悪くなる。裁判官は自分の気持ちで判決を下す訳ではない。

裁判は証拠がすべてなのだ。

そのため、尋問では淡々と事実だけをわかりやすく伝えたほうが、裁判官への心象が良くなる。なぜなら、いちいち原告と被告に質問しなくて済むからだ。

女性が泣いたり怒ったりして話をすると、尋問していても「この人何言ってるんだ」となり、後から質問して話を整理する必要が出てくる。そのため、尋問時間がどうしても長くなる。

裁判官はその裁判だけを担当している訳ではなく、数多くの裁判を担当してる。

そのため、尋問だってできるだけ早く終わらせて、別の仕事に取り掛かりたいのだ。何しろ、離婚裁判なんて裁判官はできるだけ早く終わらせたいとしか考えていない。

この本を読むと結婚に対する夢はちょっとだけ薄れるけど、実際にはこの本の通りなんだと思う。生活するにはお金がいるから、離婚するならちょっとでもお金が減らないようにと色々と考えるのが普通だと思う。

なので、離婚を考えている人はぜひ読んでほしい。あなたが離婚で得するのか損するのかは、この本を読めばよくわかる。あなたが得することを願っています。

それにしてもめちゃくちゃ面白い本だったわー。