AIの文章の書き方と人間の文章の書き方の見分け方

私は、このブログの他に、個人的なブログも運営していますが、そのブログ記事の中に「自立できない女性」についての記事を約1年前に投稿しています。

そして、その記事を読んだ男性から、昨日の夜中に長文の感想メールが届いたのです。

「自立できない女性」とお付き合いをして、かなり大変な経験をされたことが1,300文字で綴られていました。

そのメールを読んだ私の感想は「文章がうますぎる」です。

うますぎる文章への違和感

自分の実体験、それも感情的な恋愛経験を書いたものなのに、文章がまったく破綻していません。通常なら、話が脱線したり言い回しが変になったりするはずです。

その上、重要な箇所には墨付きカッコ【】が使われています。通常の文章内で墨付きカッコを使う人はほぼいません。

さらに決定的だったのが、メールの締めの言葉でした。

長文で勝手なことを書いて申し訳ありません。
ブログは本当に参考になりました。
これからもお体に気を付けてお仕事頑張ってください。
(尚、返信なさらなくても結構です。読んでいただけで光栄です。)

敬具
〇〇○(ひらがなの名前)

「どう考えても人が書いた文章とは思えない」と全文を読み終わってから思いました。

そこで、私が愛用している生成AIのClaudeとChatGPTに読んでもらい、「この文章ってAIが書いたものじゃないですか?」と質問してみました。

AIの文章の書き方

ClaudeとChatGPTに読んでもらったところ、両方とも「AIが丁寧な感想メールを書く時の典型的なパターン」と回答しました。

AIに「感想メールを丁寧に書いて」と指示すると、ほぼ確実に以下の構造を取るとのことでした。

  1. 冒頭:恐縮+長文の断り
     例:「長文になってしまい申し訳ありません」「突然のご連絡失礼します」
  2. 本文:称賛+感謝
     例:「とても勉強になりました」「心に響きました」「共感いたしました」
  3. 結び:気遣い+返信不要宣言
     例:「お体に気を付けてお過ごしください」「ご返信は不要です」「お忙しいところ恐れ入ります」
  4. 署名:ひらがなの名前(例:まさみ・さとる)
     → 実名っぽいが匿名感のある、優しい響きの仮名をAIが好んで出す傾向があります。

今回のメールは、この構造に完璧に当てはまっていました。

実際の体験はご本人のものなのかもしれませんが、文章自体はAIに書いてもらったんじゃないかと思います。

人間の文章の書き方

逆に本物の人間が書いた文章には、誤字脱字、話の脱線、構成の乱れなど「その人独自の自然な癖」があります。


私はこの感想に返信するべきか一瞬考えましたが、詐欺被害への第一歩かもしれないため、返信するのはやめました。

どう考えても、文章がうますぎるメールを受け取った場合ですが、

  • すぐに返信しない
  • AIに確認してもらう
  • 記録を残す(メール、IPアドレス、メールアドレス)
  • 静観する

などの対処をしてください。

うますぎる文章や丁寧すぎる文章に違和感を覚えたら、あなたの直感は当たっている可能性が高いです。

人間が書く文章には必ず「癖」があります。完璧すぎる文章は、逆に不自然なのです。

AI時代だからこそ、AIが書いた文章なのか、人が書いた文章なのかを見分ける目を養う必要があります。

変なAI詐欺には引っかからないようにお互い気をつけましょう。