私のプロフィールでも書いているように、私は村上春樹のファン。
私が一番最初に村上春樹の本を手に取ったのは高校生の時で、文庫本で出ていた『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』。
なぜ村上春樹の本を読む気になったのかは、全然覚えてないけど、タイトルが面白そうなのと、本の中に黒い紙にシルバーの印刷で、「世界の終わり」の地図が入っていたことが購入の決め手となったのは覚えている。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読了後、『羊をめぐる冒険』を読み、完全に村上春樹にハマってしまった。
村上春樹の本は、長編小説・短編小説・エッセイまで、文庫本になったものはほとんど購入している。
ただ1つ、最後まで買わなかったのは『ノルウェイの森』。
『ノルウェイの森』は、当時かなり話題になった作品だけど、私的には興味がまったくなくて、読まなかった。
『ノルウェイの森』があれだけ売れたのは、話の内容が良かったからじゃなくて、クリスマス前の発売だったため、赤と緑の装丁が人の目を引いたため、あれだけの爆発的ヒット作になったのだと今でも思っている。
その証拠に、村上春樹が好きじゃないという人が結構いて、「村上春樹のどの作品読んだの?」と聞くと、全員が「ノルウェイの森」と答える。
「ノルウェイの森を読んだんだけど、何がいいのかが全然わからなかった。」と言って、以降、村上春樹の作品を読んでいないという人が大多数だった。
村上春樹好きの私からすると、村上春樹作品の中でも『ノルウェイの森』は異色で、あれから読んだら、村上春樹の良さは全然理解できないだろうと思う。
村上春樹の作品は、すべて少しずつ繋がりがあるため、『ノルウェイの森』に出てくるワタナベ君は、他の作品でも出てくる。そのため「ワタナベ君が出てくるなら、読むしかないか。」と腹を括り、私も30代になってから『ノルウェイの森』を読んだけど、やっぱり良さが理解できなかった。
最初に読む村上春樹作品は『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をお勧めしたい。読みやすいんじゃないかと思う。2つの話が同時並行していて、どこでどう繋がってくるのかも楽しめる。
私が高校生の時に買った『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の単行本を今でも大切に持っていて、たまに読み返している。まさに今、読み返している最中。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の続編のような小説『街とその不確かな壁』も昨年販売されたので、この機会に読んでみるのもアリかも。ちなみに私は文庫にならないと買わないので、まだ読んでません。
まあ、村上春樹作品は読んだ後にスッキリする作品ではない。謎をめちゃくちゃ残したまま終わるため「結局はなんだったんだ!?全然わからん!」と、イラつく人も多いと思う。
今流行りの『伏線回収』なんて、しない話ばっかり。ただ、読んだ後に「あれってどういう意味なんだろう」と考えたい人には向いてます。『ノルウェイの森』は読まないほうが無難です。