ロリポップのサーバーにワードプレスをインストールしている場合、ワードプレスの管理画面を開くと「データベース(MySQL)8.0以上の使用を検討してください」と表示されることがあります。
ワードプレスにはサイトヘルス機能が付いていて、バージョンの古いデータベースを使用していると、最新のMySQLバージョン8.0への更新を促されます。
ホスティング会社(レンタルサーバーの会社)に連絡したところで、データベースの更新は行なってくれないため、自分でやるしかありません。
私のワードプレスでも、データベースのバージョンアップを促されるため、色々と調べてデータベースを最新版に更新しました。
調べるとかなりややこしかったのですが、手順がわかれば結構簡単なので、手順を解説します。
- ワードプレスのバックアップを取る
- サーバー内にある「wp-config.php」をダウンロードする
- 「wp-config.php」のデータベース名とホスト名などを確認する
- 「phpMyAdminを開く」をクリックし、データベースにログインする
- 「エクスポート」をクリックし、データをダウンロードする
- 新規データベースを作成する
- phpMyAdminからダウンロードしたデータを開き、新しいデータベース名に変更する(4箇所)
- 新しく作ったサーバーの「phpMyAdminを開く」をクリックし、データをインポートする
- 「wp-config.php」のデータベース名とホスト名を新しい名前に書き換え保存する
ロリポップのMySQLのバージョンを8.0に変更するにあたり、私が参考にさせてもらったサイトも併せてご紹介しておきます。
私の解説よりもわかりやすいかもしれませんので、ぜひ以下のサイトも参考にしてください。くれぐれも自己責任で行なってください。苦情は受け付けませんので。
1. ワードプレスのバックアップを取る
私の場合、ワードプレスのプラグイン「All-in-One WP Migration」でバックアップを取っています。
新しいデータベースにデータを移行する際は、何か起こるかわからないので、必ずワードプレスのバックアップを取っておきましょう。
2. サーバー内にある「wp-config.php」をダウンロードする
ロリポップの管理画面から「ロリポップ!FTP」に入る
ロリポップの管理画面の左側にあるメニュー「サーバーの管理・設定」の中にある「ロリポップ!FTP」をクリックし、サーバー内に入ります。
私の場合、複数のワードプレスを運用しているため、フォルダを分け、ワードプレスをそれぞれのフォルダにインストールしています。
該当するフォルダをクリックして、ワードプレス内に入ります。
「wp-config.php」を開く
ワードプレスが入っているフォルダ内に「wp-config.php」があるので、クリックして開きます。
「wp-config.php」をダウンロードする
「wp-config.php」を開いた画面の一番下に、「保存」と「ダウンロード」のボタンがあるので、「ダウンロード」をクリックして、「wp-config.php」をダウンロードしておきます。
3. 「wp-config.php」のデータベース名とホスト名などを確認する
ダウンロードした「wp-config.php」を開き、以下の内容を確認してください。
- データベース名
- ユーザー名
- パスワード
- ホスト名
4. 「phpMyAdminを開く」をクリックする
データベース欄の「操作する」をクリックする
ロリポップの管理画面の左側にあるメニュー「サーバーの管理・設定」の中にある「データベース」をクリックすると、ベータベース一覧が表示されます。
先ほど確認した「データベース名」と同じ名前がある欄の「操作する」をクリックします。
「phpMyAdminを開く」をクリックすると、phpMyAdminのログイン画面が表示されるので、「wp-config.php」を開いて確認した
- ユーザー名
- パスワード
を入力します。
「サーバーの選択」では、「wp-config.php」を開いて確認した「ホスト名」を選択し、ログインをクリックします。
5.「エクスポート」をクリックし、データをダウンロードする
データベース内にログインできたら、「エクスポート」をクリックし、「エクスポート」画面を開きます。
「エクスポート方法」は、「詳細 – 可能なオプションをすべて表示」を選択します。
「生成オプション」内にある「追加コマンド:」では、以下の2つにチェックを入れてください。
- 「DROP DATABASE IF EXISTS コマンドを追加する」
- 「DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する」
上記の設定を完了後、画面一番下にある「エクスポート」をクリックし、データをダウンロードします。
6. 新規データベースを作成する
ロリポップの管理画面に戻り、再び「データベース」の画面を開きます。
「作成」をクリックし、新規データベースを作成します。
作成するサーバーは、選択しなくても、自動で選択されているので、そのままでも大丈夫です。MySQL8.0と表示されていれば、新しいバージョンのデータベースが作成されます。
データベース名は、新しい名前(半角英数字2文字以上12文字以下)で入力します。
パスワードは、古いデータベースで使っていたパスワードを使い回したほうが手間が省けるので、古いパスワードを入力し、「作成」をクリックします。
7. phpMyAdminからダウンロードしたデータを開き、新しいデータベース名に変更する(4箇所)
新しく作ったデータベースに、古いデータベースのデータをインポートさせるには、ダウンロードしたデータのデータベース名を新しいデータベース名に書き換える必要があります。
phpMyAdminからエクスポートし、ダウンロードしたデータを開き、古いデータベース名の箇所(黄色の4箇所)を新しいデータベース名に書き換え、保存します。
8. 新しく作ったデータベースの「phpMyAdminを開く」をクリックし、データをインポートする
新しいデータベースにログインする
ロリポップの管理画面に戻り、再び「データベース」の画面を開きます。
6で新しく作ったデータベース欄にある「操作する」をクリックします。
「phpMyAdminを開く」をクリックすると、phpMyAdminのログイン画面が表示されます。
ユーザー名、パスワードは、古いデータベースで使っていたままを入力します。
「サーバーの選択」のみ、新たに作ったデータベース(データベースホスト)を選択し、ログインをクリックします。
データをインポートする
データベース内の「インポート」をクリックし、インポート画面を表示します。
ダウンロードした後で、データベース名を書き換え、上書き保存したデータを「ファイルを選択」で選択し、画面一番下にある「インポート」ボタンをクリックし、データをインポートします。
9.「wp-config.php」のデータベース名とホスト名を新しい名前に書き換え保存する
ロリポップの管理画面から「ロリポップ!FTP」に入る
再び、ロリポップの管理画面の左側にあるメニュー「サーバーの管理・設定」の中にある「ロリポップ!FTP」をクリックし、サーバー内に入ります。
「wp-config.php」を開く
ワードプレスが入っているフォルダ内に「wp-config.php」があるので、再びクリックして開きます。
現在の属性の変更
「wp-config.php」を開いた状態で、「現在の属性」の数値を変更します。
開いた状態では「400」になっているため、データを開いて見ることはできますが、書き換えることができません。
属性を「600」に変更することで、データを書き換えて保存できるようになるため、600に変更し、画面一番下にある「保存」をクリックします。
「wp-config.php」の書き換え
書き換える箇所は2箇所です。黄色の箇所を書き換えます。
- 新しく作ったデータベース名
- 新しく付与されたホスト名(データベースホスト)
書き換え後、「保存する」をクリックして保存します。
再び現在の属性の変更
600に変更した属性を400に変更し、保存します。
以上で、古いデータベース(5.6)から新しいデータベース(8.0)への移行は完了です。移行完了後には、ワードプレスを開いて、必ず表示を確認してください。
私のお客様もワードプレスを使っている人はいますが、データベースのバージョンアップを自分でやっている人は、いないんじゃないかと思います。
古いデータベースを消すとこわいですが、古いデータベースはそのまま残して、新しいデータベースを作って移行するなら、こわさも半減します。
一人でできない場合、一緒にやるのでいつでも相談してください。